レンジフードを交換する際、もっとも重要なのが 幅と高さの寸法確認 です。
既存品と新しく取り付ける商品の寸法が合っていれば基本的に交換が可能で、同じメーカーである必要はありません。ただし、測り間違いや確認不足で「サイズが合わず取り付けられない」というトラブルも少なくありません。
ここでは、幅・高さの正しい測り方と注意点を解説します。
レンジフードの幅を測る
主流サイズ
現在市販されているレンジフードの幅は 90cm・75cm・60cm が一般的です。
例外として、旧住都公団仕様の建物では 70cm幅 が使われているケースがあり、この場合は対応機種が限られます。さらに特殊サイズでは 45cm幅 の商品も存在します。
👉 ポイント:交換は同じ幅で行うのが基本です。幅を狭くすると隙間ができ、広げる場合は壁を削るなど追加工事が必要になることがあります。
幅の測り方
- 一番広い場所を測る
フード前面や本体外側で最も出っ張っている部分の寸法を採用します。 - 斜めに測らない
メジャーをまっすぐ水平にあてること。斜めに測ると数cmの誤差が出やすいです。 - 壁から壁までの内寸も確認
両側が吊戸棚で挟まれている場合、幅がギリギリだと取り付け時に入らないことがあります。
レンジフードの高さを測る
幕板で調整する仕組み
ブーツ型・スリム型・マントル型・ファルコン型のレンジフードは、本体(機能部)+幕板 の組み合わせで高さを決めます。
- 本体高さ:40cm前後が標準
- 幕板:10cm単位(20cm・30cmなど)。50〜70cmが多い
- 特注品では1cm単位で製作できる場合もあり、リフォーム時に柔軟に対応可能です
リンナイ製など一部メーカーは スライド幕板 を採用しており、現場に合わせて伸縮調整できるタイプもあります。
高さの測り方の基本

- 一番高い場所から一番低い場所までを測る
- 本体と幕板を足した「全体の高さ」で考える
- 既存の幕板を流用したい場合や、上部に扉材・造作材がある場合は、現物を写真で記録しながら測定しておく
👉 注意点:高さは間違いやすい項目です。本体高さだけで注文すると「幕板が足りない」「取り付けできない」というトラブルにつながります。
平型レンジフードの場合

平型(フラット型)は本体の高さのみを測定します。
- 多くは上部に梁や下がり壁があり、幕板を使わず壁面で塞がれている構造です
- そのため、交換時は 本体の高さ寸法のみ を基準に選定します
- 上部に造作工事で作った下がり壁がある場合は、交換時に一部解体が必要になるケースもあるため要注意です
横幕板が必要なケース

レンジフードがキッチンの側面に露出している場合、横から内部が見えてしまうことがあります。
このときは 横幕板(オプション部材) が必要です。
購入時に「本体+幕板+横幕板」の3点セットになるかを必ず確認しましょう。
寸法を測るときの実用アドバイス
- 道具はスチール製メジャー推奨:布製だとたわんで誤差が出やすい
- 2人で測ると正確:幅90cm以上は一人だとたるんで誤差が出やすい
- スマホで写真も撮る:実寸と一緒に画像を残すと、販売店や施工業者に相談するときに間違いが少ない
- 高さは天井までの寸法も記録:幕板の納まりや梁の有無の確認に必須
まとめ
- 幅は「90・75・60cm」が主流、一部70cmや45cmも存在
- 高さは「本体+幕板」で調整する。注文時は必ず全体の高さを確認
- 平型は本体のみ、高さ調整はできない
- 横幕板が必要になるケースもあるので要確認
- 測定時は「一番高い・一番広い場所を水平に測る」ことが鉄則
寸法の測り間違いは交換時のトラブルのもとです。ご不安な場合は、ぜひ写真を添えて当店までご相談ください。