レンジフード交換時に24時間換気機能をおすすめする理由

2003年の建築基準法改正により、住宅の居室を含むすべての建築物には「24時間換気システム」の設置が義務付けられました。これは、高気密・高断熱化された住宅でシックハウス症候群の原因となる化学物質が滞留するのを防ぐためです。
しかし、この法改正以前に建てられた住宅や、マンション・戸建てを問わず古いレンジフードをそのまま使っている場合、調理中の強制換気だけで24時間換気が十分に機能していないケースが少なくありません。
キッチンは換気が滞りやすい場所
キッチンはリビングに隣接しながら窓がないことも多く、
- 生ごみや排水口からの臭い
- コンロ周りの汚れによる臭い
- 煮炊きで発生する湿気
などがこもりやすい環境です。湿度75%以上、温度25℃以上で増殖しやすいカビにとっても条件が整いやすく、アレルギーや健康被害のリスクを高めます。さらに、新建材や新しい家具から放散されるホルムアルデヒドなどの化学物質も、換気不足では滞留しやすくなります。
レンジフードの24時間換気機能を活用
近年のレンジフードには、微弱運転で常時換気を行う「24時間換気機能」が搭載されたモデルが増えています。これを活用すれば、キッチン単体だけでなく、住宅全体の空気を循環させるシステムの一部として機能させることが可能です。既存のダクトをそのまま利用できるため、新しく壁に穴を開けるような大掛かりな工事も不要です。
DCモーター搭載モデルなら電気代も安心

24時間稼働を前提にするなら、DCモーター搭載モデルがおすすめです。従来のACモーターに比べて消費電力が少なく、静音性にも優れているため、長時間運転しても電気代や騒音が気になりません。
例えば、最新機種(リンナイや三菱のDCモーターモデル)では、弱換気の消費電力はわずか数ワット程度。電気代は月に数百円程度に収まることが多く、「快適さ」と「健康維持」を考えれば非常にコストパフォーマンスが高いといえます。
まとめ
レンジフード交換は単なるリフォームにとどまりません。24時間換気という視点を取り入れることで、
- 法律に準拠した安心な住環境
- 臭いや湿気・カビの発生防止
- 健康被害のリスク軽減
を同時に実現できます。これからレンジフードを交換する際は、24時間換気機能付き・DCモーター搭載モデルを選ぶことを強くおすすめします。